養 豚

ブランド豚ではない。
“ホンモノ”をつくる。
消費者が求める豚肉とはどんなものなのか?
毎日のように食卓をにぎわせ、日々の生活にきってもきれない豚肉。
お母さんが家族のことを考えてつくる食事に必要なもの-
毎日食べても飽きがこない味、健康的なお肉であること。
これが本当に求められる豚肉だと私たちは考えています。
だから良質なものを安定して生産することが大切。
もちろんブランド化は私たち生産者が価格競争に巻き込まれず、
生き残っていく上で必要なこと。
しかしそれだけでは本当に喜んでもらえる豚肉は作れません。
少々地味かもしれませんが“ホンモノ”ってそんな豚肉だと思います。
環境面、防疫面に優れた環境で育ちます。
丸永の養豚場は島根県江津市に2カ所、兵庫県三田市に1カ所の計3カ所あります。
生後間もない子豚は体重30キロになるまでの約70日間、育成環境抜群の島根県江津市にある敬川農場で育ちます。
日本海沿岸にある敬川農場は風通しもよく、周囲に養豚場がないため、防疫面でも恵まれた環境に位置します。
私たちは豚の成長段階によって飼育農場を分ける「2サイト方式」を採用しています。産まれたての子豚を出荷前の大きな豚から離して育てることで、病気の感染や拡大を未然に防ぐことができるのです。母豚は1回のお産で12~15頭産みます。赤ちゃん豚はそのまま約30日間母親の母乳を飲んですくすくと7~8kgぐらいまで成長します。その後、母豚と別れて、残りの約40日間を同じ時期に生まれた子豚と共に子豚舎で生活します。



豚にも環境にも優しい「醗酵床式豚舎」を導入

敬川農場でのびのびと育てられた子豚は生後70日で、島根県江津市と、兵庫県三田市にある肥育豚舎に移ります。
子豚たちはこの豚舎で約4ヶ月間育てられます。新鮮な空気を取り入れられるよう工夫された豚舎は、通常より1頭あたりの空間を広く確保しているため、豚は思う存分走り回って過ごすことができます。
しかも、この豚舎は豚にも環境にも優しい「醗酵床式豚舎」。40~50cmに敷き詰められたオガクズが糞尿を吸収、微生物によって分解、醗酵されて良質な肥料になります。
豚が元気よく育つためには、環境だけでなく人の手が欠かせません。毎日1頭1頭豚を観察し、健康状態を確認します。下痢をしたり風邪を引いたり豚の体調は日々変化しますので、その都度適切な処置が必要です。たくさんいる豚の中から咳をしている豚を捕まえ、投薬するのは容易ではありませんが、日々愛情を持って豚と接し続けることが良い豚を育てるもっとも大きな秘訣です。
約半年間、三田や島根の肥育豚舎で大切に育てられた豚は、毎週市場に出荷されます。生肉として流通するもの、ソーセージなど加工品になるものなど様々ですが主に関西・中国エリアの食卓に届いています。
私たちが育てた豚肉を消費者へ

私たちが育てた豚は「三田ポーク」や「江津まる姫ポーク」として消費者へ届けられています。
地元三田市では近隣飲食店や小売店など、私たちが身近に感じるところで三田ポークの販売が少しずつ拡大しています。
消費者との距離が縮まることで直接消費者の声が届くため、これを生産に反映させることで改善につなげています。